シャルマの未来予測 を読んでみて 9
第9章は【過剰債務】
経済成長の伸びに対して、債務の増加比率が高すぎる場合、バブルの予兆でありその後経済の停滞が予測される。
近年の大きなトピックといえばサブプライムローンである。
出版年の2015年現在、中国にて過剰債務状態となっており、今後の予測は以下の二通りになる。
・政府がうまくコントロールする。経済成長の伸びと債務拡大の低下を両立させ、バブルを軟着陸させる。台湾などが良い例
・コントロールに失敗し、債務拡大を続けることとなる。政権維持のため生産性の低い大企業を倒産させられず、資金注入し続けるしかないゾンビ企業が増大する。日本がその例。
著書の中では過去の債務拡大におけるメカニズムが述べられ、貸し手借り手のモラルについて言及されている。
この手の問題は政策・法律によるコントロール以外に手立てがなさそうに思えるので、過去の歴史という実績を上手に使ってほしい。